やや倦怠感があるが、栄養ドリンクを飲んで出かける。今日は、友達の妹さんも初診で受診する日であり、主治医を紹介したのはわたしなので、絶対行かなくてはと思っていた>鬱悪化にてしばらく耳鼻科へ行っていないこともあり
何時頃行くの? と訊いてみたら、朝一番で行くというメールが届く。このヨタヨタで超ラッシュ電車にはたえられないと判断し、やや遅めに自宅を出発。医大にはすでに2人が到着していて、すぐ呼ばれたかと思ったら、わたしまで呼ばれた………何故。

「お久しぶりです.おはようございます」
どっちを先に言うべきか、わたしにはよくわからないが、1ヶ月は来ていなかったので「お久しぶりです」なのだろう。久しぶりに、ファイバースコープで耳の中を見せていただくが……チューブ脱落が恐ろしくて耳掃除があまりできなかったわたしの耳の内部は、正直いって汚かった…自分の耳が汚れているのは、わたしにとって耐えられないのである。
「フューブのまわりに分泌物がついてて、それでチューブが安定してるなあ」
「ということは、この部分は掃除しないほうがいいんですよね?」
「そうやねえ」
「でも、他の部分は取ってください!!」
哀願(?)すると、主治医は手際よく耳あかを取ってくれた。そして、地獄の耳管通気。わたしはこのたったひとつの処置のためだけに、鼻を手術した経歴の持ち主であり、さらに、その入院でMRSAを拾ってしまったツワモノでもある。そんなもの拾いたくなかったけど。
おまけに、鼻を手術していても、持ち主に似て体のパーツもひねくれているのか、普通のブジーでは全く空気が通らない。そんなわけで、診察室の棚にはいつも「あれくちゃん用」金属管が鎮座しているのであった。





いてぇぇぇぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!





痛いモノは痛いが、あの「鼻にくる独自の痛覚」は、さほどの痛みでなくても涙を誘発する。そんな痛覚である。それでいつもわたしが(流したくもない)涙をだらだら流すので、主治医はそこで「痛いんか?」と、ひるんでしまう。実際はちょっとした痛みと、涙管にも空気がいくせいで涙が出るだけなのだが…

その後は友達の妹さんの診察に戻る。何故かわたしは待機。人様の診察に入り込んでいいものだろうか? と椅子に座っていたら、主治医からじきじきに説明があった。耳、よほど不安なんだろうなあ……「ふむ」「なるほど」「はい、そうですか」「ということは…」などの語彙を用いて、会談(?)終了。筆談メモは頭に叩き込んだのち、友達に渡す。

電車に乗る時点で妹さんとは別れ、友達とランチをすることになる(しかもおごりだ)。ここで食欲がないのがばれてしまい、すまなそうな顔をされた。いや、食欲ないのは増えた抗うつ剤のせいだから。ピルも飲み出しだから食欲が2段でなくなるし…と、互いに携帯をチェックしていたら、婦人科から「検査結果が出ました。再度受診してください」と、がくーっとなるようなメールが入っていた。
セカンドオピニオンが話題に出るが、よく考えたらわたし、セカンドオピニオンのアドバイスはしても、自分でやったことないじゃないか…無い脳みそを絞って絞って出した結果は「納得がいくまでやるしかない」ということだった。

途中で別れた妹さんには、おみやげをいただいた。ありがとうございます。若くて(当たり前です。年下なんだから)、「きれいで可愛らしいお嬢さんだね…」(まじ可愛い)と言うと、友達は「ぶはっ」……いや、お姉さんであるあなたが「ぶはっ」って…と思ったが、わたしも妹を褒められたら、恐らく同じリアクションをするだろうな。
姉ってそういうものかもしれない。妹のことを気にしたり心配したり、果てには「ぶはっ」となったりして。
妹と離れて暮らしているわたしには、2人が『とても自然な姉妹』にみえた。

「姉がいつもお世話になっております」
いえ、むしろお世話になっているのはわたしです。