医大へ。
前の診察から間があいていたので、問診票を書かねばならない。「主治医が変わるのは厭ですよ」という無言の拒否を、問診票に書いて提出。いつもならばちゃんと書くのだが、何も書く気が起きない。「はい」か「いいえ」くらいしか、答えられるものはない>大きな病気をしましたか、それはいつですか、という質問に関しては、紙のスペースが足りなくなるので割愛
やはり初診扱いで通されたのか、わたしの診察はビリだった。これまでごねていたカリエスのオペが「自分でもしなければならないとわかってはいても、足が竦む」ものであると、正直に話す。わたしは数ヶ月、耳の治療をしていなかったわけだが、それだけ間をあけても、カリエスは進行していなかった。また、オペに踏み込むのは最後の手段であって、出血があったりするようなら行なうが、今のわたしには慢性中耳炎の症状しかないため、観察がいちばん良いのではないかということ、そして――もしオペをしたならば、今度は確実に音を失うと思うということを、遠回しに告げられる。病巣があまりにも神経に近いため、今へたにいじると、かえって悪くなりかねないということなのだ。

何もできないということではない。わかっていても気持ちは沈む。



帰りに、頼まれていたパンを買い、銀行にお金を入れてくる。
強い風、突き刺すような寒さ、震える手足、自分。
今、この日記を書いているのは、早朝覚醒のかわりのように貪った昼寝のあとなのだが、寝る前も起きてからも、自分と周囲のもの、記憶が全てリアルに感じられない。
また、離人
せっかく、良くなりかけていたのに。

とりあえず、入院のことは今は抜きにして、家のこととか色々していこうと思う。