昨晩目が溶けるのではないかと思うほど泣いたので、朝っぱらから頭痛がする。頭痛で目が醒めたといっても過言ではないほど痛く、おさまる気配がない。レルパックスを飲んでも遅かったようで、2つ飲まなくては立ち上がることもろくにできなかった。ヨロヨロと薬を飲み、ベッドに文字どおり倒れ込んで、意識を暗闇に放り投げる。
いきなり天気が良くなったからか、自室がまぶしい。カーテンを全て閉ざし、豆電球だけで転がっていた。ほんの少しの刺激でも、頭に鉛を詰めたような痛みが、殴られるみたいに響く。
「こりゃ、いよいよ壊れるんかなー」
とか思いながら、コスメ情報の載った雑誌をめくったり携帯をいじったりをするが、落ち着かない。やらなくてはならないことがあるのに、やる気が何に対してもわかない。これが無気力というものだろう。
無、アパシー、死。
…頭痛がおさまってから階下へ行くと、父が居た。
「映画でも観ないか」
気晴らしにはなってくれるかも、しれない。半分寝ている頭で、顔に化粧をほどこす。ベリー系のグロス。ピーチ系のチーク。ラメの入ったアイシャドウ……自分の顔であるという認識は、相変わらず淡いものでしかない。
わたしはやはり、映画を観ながら、魂を飛ばしていた。
さらっとした作風に仕上がっているが、原作も漫画もこういう感じではなかったように思う…《SHINOBI》、マニアでも「?」だろう。いまいち。ビジュアル面など、たとえばメイクやCGは良いんだけども、かえって「できすぎるもの」が「味気なく」させてしまっているのだった。お金かかっただろうなー。かけなきゃかけないで色々できるのが、「ものをつくる」ということなのだけれども>と考えている時点ですでにヲタとして深みに嵌ってしまっている

最近は常備薬やお財布しか入らないような小さいバッグばかり持つので、携帯を入れるとぱつんぱつんになるし、何より取り出しにくい。慌てて落としてしまったことさえあるわたしの携帯には、知らないあいだに細かい傷がついていた。
ケース買おうかな。
けど、どんなお店に行けば良いのか忘れてるよ…ソニプラとかかなあ…

帰りはクリニックがあるため、父とは別路線。
そこそこ空いているクリニックでぼんやりしていると、手招きされて、タラタラといった感じがいかにも相応しそうな足取りで診察室へ入る。
「どうでした?」
リスパダールは止めよう、ということだけが、その言葉で決まった。あと25袋くらいあるのに…かといって、飲むと副作用のほうが強すぎて、足の感覚がなくなったり、数時間尿が止まったり、気持ち悪くなってしまう。ソラナックスに戻す。

服薬リスト 20051014現在

朝夕‥タリオン10
   デパケン400
   テルネリン
食後‥アナフラニール25
   ワイパックス1.0
   ニポラジン
眠前‥セロクエル25
   ハルシオン0.25×2
   エバミール2.0
   ムコスタ100
頓服‥ソラナックス0.8
   ナウゼリン
   レルパックス(ほぼ毎日)
   リタリン(数ヶ月に一度)

これは…微妙に減ってるんかなぁ…?
リスカは相変わらず続いている。
「浅く切っても、痕が残りますよ」
「知ってます。それでも、止められないんです」
この日はほかに、手に噛みついてしまったりすることなども伝えた。爪(というか指先)や指、親指の下などにきつく噛みつくときがあり、しかもそれがいきなり、どこにどんな状況でいようが出てきてしまうので、困っている。電車の中で親指をずっと噛んでいて、内出血させたこともある。
「どうして手なのか、わからないんです。なんで噛むのかも…」

おかしなことだ。
このからだは、わたしのものであるのに。
このこころも、わたしのものであるのに。
わたしは、わたしがわからないというのだから。
遠くに佇む、揺らめく影しか見えないみたいに。