謎の早期覚醒から、5ヶ月くらいに当たるのだろうか――今度は「起きなく」なってしまった。臨時処方のリスミーがきっかけなのか、それとも季節の変化か、さらには薬がやっと効いてきたのか、「ドラールには戻りたくない」というわたしに「ハルシオンが欲しいというが、保険の関係で3錠以上は出せない」と、主治医も渋い顔をしている。かといってイソミタールを今の状態で入れると、幾つか減らさないと危険な薬も出ていて、「イソミタールは駄目。ロヒかドラールなら…」「それなら、リスミー」というやり取りがかわされたのは、先週の末。あれから、わたしはリスミーを一度だけ飲んだが、その日も決まって覚醒した。
ところが、ここ3日ほど、寝つきは悪いが、寝起きも悪くて早期覚醒どころではなくなった。それなら、夏のあいだにそうなって欲しかった。
そんなことを言っても始まらないから、とりあえず、これ以上は増えないだろう眠剤と、処方してくれた主治医、そして、わたしを支えてくれた存在に感謝する。
これ以上飲まなくて良いんだ。良かった。

服薬リスト 20051028現在

朝夕‥タリオン10
   デパケン400
夕‥‥テルネリン
食後‥アナフラニール25
   ワイパックス1.0
   ニポラジン
眠前‥セロクエル25
   ハルシオン0.25×2
   エバミール1.0
   ムコスタ100
頓服‥ソラナックス0.8
   ナウゼリン
   レルパックス
   リタリン
   リスミー



ただ、その分、朝に済ませるべき用事ができなくなった、というダメージも残った。耳鼻科へ行けないのだ。もう、これ以上引き延ばすことは、わたしの健康に害しかもたらさないだろう。手術なんて、済ましてしまえば不安はなくなる。
なのに怖くて動けない。怖くて夢の世界へ逃げている。
リタリンを飲んでも体が重たい。
いちばん逃げてはならない、いざというときに限って、どうして、わたしの足は竦んでしまうのだろうか?
どうして、生きることを拒絶しようとするのだろうか。

殻のなかで眠るひな鳥が呟く。
「怖いの。不安なの」
あの少女は。
いつかのわたし。