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まさか、鬱が悪化しているなんて、思いもよらなかった。
風邪にしては妙に長いので、自律神経がまたやられてしまったのか…? と思っていたら、主治医が開口一番「抗うつ剤を再開しましょうか」…はぁ…これ、鬱の症状だったんだ…処方が、また変わった。
「この時期には、もともと悪化しやすいんですよ」
と、主治医。
「春もですが」
「日照時間の問題ですか?」
「…落ち葉と桜でしょうかねえ…」
ちっとも科学的ではないぞ主治医!!(そういえば、わたしの主治医には奇跡を信じるような人もいるのだった/本当に奇跡だとかしかいいようがないことが起きてしまったためだが)>そもそも医者に全てを科学的に説明してくれ、というわたしの考えそのものが間違っている
「…けど、桜は落ち葉と違って、ほわぁーって和みません? そりゃ散りますけど…」
「ほわぁー、ですか」
「ええ。ほわぁー、ですよ」
…何故、笑われるのだろう…
「こういう歌を詠む人は、じつは鬱だったのではないかと思っています」
世の中に たえて桜のなかりせば 春のこころは のどけからまし
…先生、何かあったんだろうか?(酷い患者だ)
「内科も一応かかっておいてくれませんか」
…徒歩数分のお隣さんのような内科で助かった…
「風邪やなあ、うん」
そしてクリニックは、2ヶ所とも満員御礼。スリッパが足りなくて困ってしまった。
「体重減ってるねぇ」
「お粥ぐらいしか食べられませんでしたし、お腹こわしましたから」
触診でお腹を押されたら、やっぱり痛かった。
そんなわけで今、わたしの前には薬がこんもりと山のように積まれている。
(エンシュアリキッド含)